こんにちは
縮毛職人
阿武隈川です。
■Before
いつも遠くから来てくれているお客様。
今回のメニューは
カット+カラー+縮毛矯正+トリートメント
ですが、
1か月前にご自身で市販のカラーをしてしまったとのこと。
(決してお客様を責めているわけではありません。最後にそのことについても書いております。)
■自分でカラーをするとどうなるか?
●ダメージが起きやすい箇所
基本的に自分でカラーをする場合、
一番気になるのは、顔周りと表面のはず。
一番気になるところからカラーを塗布していくと
このフロント部分と
トップ部分に長い時間カラー剤が付いている状態になります。
そして、
フロント部分やトップ部分こそ、日頃から触っていたり、ドライヤーを長時間当てていたり、アイロンをしていたり、紫外線やエアコンの影響を受けて傷みやすい箇所。
つまり、
元々傷みやすい箇所に、長時間カラー剤が付いているということになります。
●市販のカラー剤はパワーが強い
以前のブログにて、
をご覧いただくとわかると思うのですが、
市販のカラー剤は、誰でも簡単に染められるように、
アルカリ量が多くなっているのと、毛先にも過酸化水素濃度が高くなるため、大ダメージが起きやすくなります。
●色ムラが起きやすい
先程のBeforeをよく見てみると
ということがわかると思います。
本来、カラーは根本から毛先にかけて明るくなるほうが自然で綺麗です。
つまり今回のカラーは、
元々ダメージのある毛先に、
明るくするためのダメージ大(市販のカラー剤より優しいが)の美容室のカラー剤を付けるということになります。
(狙う仕上がりの色によります)
●乳化が出来ないため、残留アルカリ・残留過酸化水素が残る
カラー財は1剤と2剤を混ぜます。
1剤には通常アルカリが含まれており、
2剤には過酸化水素になります。
この2つのダメージ成分を【乳化】
でしっかりと頭皮と髪から浮かせた後に流すことがとても重要になり、
自宅で乳化はおそらく出来ないので、【残留アルカリ】と【残留過酸化水素】として頭皮と髪に残り、徐々にダメージを与えていきます。
■縮毛矯正の薬剤選びが、とても困難になる
こちらも以前のブログにて
縮毛矯正は、毛髪診断した髪の毛に適した薬剤を作ることが一番のポイントになります。
ですが、お客様がカラーをしてしまうと、
どうやって塗ったのか、
どこから塗ったのか、
どこにカラー剤が多く付いたのか。
全てが憶測になり、ダメージが判断しづらく、毛髪診断が困難になります。
■ここで毛髪補修成分PLEXMENT
今までもこのようなピンチを何度も経験してきました。
(美容師なら、みんな経験あるはず)
その時に、便利なのが、
毛髪補修成分【ジカルボン酸】(マレイン酸)
この毛髪補修成分は、
ダメージを大幅に軽減してくれる、優れもの。
セルフカラー後のムラのあるダメージ毛へのダメージを軽減してくれます。
■トリートメント97%GRATS縮毛矯正×PLEXMENT
を使用し、
これに細心の注意を払った
■After
たまたまバッサリ切りたいと言っていたお客様。
内側をBeforeもAfterも撮り忘れたのですが、
今まで阿武隈川以外は誰も綺麗に伸ばせなかったレベルの縮毛矯正。
(だから遠くから来てくれている)
ボブでもナチュラルな縮毛矯正ですし、カラーのムラもなくなりましたし、ダメージも最小限に抑えることが出来ました。
■見比べてみる
とても綺麗です。
■ただし、セルフカラー後の縮毛矯正は、やはりダメージが出たり、縮毛矯正があまくなったりしてしまう
これは土台のダメージ(髪質)が違うので、仕方ありません。
セルフカラーは、縮毛矯正に限らず、パーマやカラー、カット全てに影響が出ます。
■【最後に】お客様が自分でカラーしたい気持ちも、もちろんわかる
なかなか忙しかったりすると、美容室に行くことすら出来ない時もあります。
女性は洋服やお化粧品、ネイルやマツエクなどにもお金がかかりますよね。
それでも「綺麗にしたいから、自分でカラーしよっかなー。」という、気持ち。すっっっごくわかります。
ですが、
プロとして、美容師として、お客様に知っていてほしいこと。
それが、
自分でのカラーはデメリットが多く、1度自分でカラーをした部分は数年間残ってしまうということ。
阿武隈川は、
お客様に綺麗でいてほしいです。
なので、ダメージを無駄に与えたくありません。
ウザイときもあるかもしれませんが、ご自宅でのケアも本気で伝えます。
なので気持ちはわかりますが、セルフカラーはトータルで考えるとおすすめは出来ません。
一緒に綺麗にさせてください!
暑苦しくなってきたので、このへんで。
ちゃお!