こんにちは
縮毛職人
阿武隈川です。
よく縮毛矯正で予約の新規のお客様に
「針金みたいにシャキーンとした感じにかけないでほしい。まっすぐなりすぎない、ナチュラルにしたい。」
のようなニュアンスのことを言われることがあります。
それを叶える方法とは何があるか。
■縮毛矯正の1液で軟化(反応・浸透)させすぎないこと
縮毛矯正の1液の選定はこちら
まずは↑を一読いただき、
縮毛矯正の仕上がりは、1液が全てを決める。
と言っても過言ではないことを共有していただきたいと思います。
続いて
縮毛矯正の原理についてはこちら
こちらもぜひ一読していただけたら、と思いますが
要約すると
チョコレートと一緒で、髪の毛の形を変える時は、髪の毛を1液により柔らかくしなければ形は変えられません。
この柔らかくすることを
軟化
と呼びます。
(厳密には膨潤や還元も含みますが、お客様がわかりやすくするために以下《軟化》で統一します。)
↓【ここから最重要】↓
髪の毛の軟化具合による、縮毛矯正仕上がりの質感の図(アイロンは均一に入れたと仮定)
(※軟化具合%は、あくまでイメージになり、美容師により感覚は違います)
縮毛矯正の工程は
1液(今ここの話)→ストレートアイロン(ここは一緒と仮定)→2液(今回は関係なし)
これを前提に、
図の説明をしていくと、
●1液が全く反応していない(0~59%)だと、髪の毛の形は変えられない。
●1液が髪の毛の形を変えられるけど最低限の力(60~80%)だと、《髪の毛に芯が残る》ため【丸み】を作りやすい
●1液がストレートにしやすい力(80~90%)だと、綺麗なストレートかつ、髪の毛に芯が残るため【ナチュラルなストレート】になりやすい
●1液が反応しすぎると(90%~)、髪の毛は《針金みたいなシャキーンとした質感のストレート》になります。100%を越えると、髪の毛は溶けたり、切れたり、ビビってしまいます。
↑【ここまで最重要】↑
■アイロン操作で丸みをつくる
根元のアイロンはしっかりクセを伸ばし、
中間部分からアイロンを丸め始め、
毛先はアイロンでしっかりと丸みを作ります。
これが
丸みをつくる基本的なアイロン操作方法になります。
■髪型によって、【軟化のコントロール】と【アイロン操作】をすることでナチュラルな丸みをつくる。
●仕上がり
続いて、Before→Afterの過程を。
●1液による、軟化具合のイメージ
・根元(赤)は1番髪が健康で、クセが気になる部分なので、軟化をしっかりとさせます。
・中間(青)は中間部分でダメージがややあるので、薬剤のパワーを抑えて、軟化もクセがうねらない程度に調整します。
・毛先(緑)はダメージも1番あり、1カール丸みがほしいので、軟化をかなりあまくして、わざと縮毛矯正をミスさせるイメージで丸み(あえてクセを残す)を作ります。
●ストレートアイロンのイメージ
・根元(赤)はクセをまっすぐ伸ばすことがメインですが、いずれ根元も伸びたら毛先にくるので、そこまで計算してストレートアイロンで丸みを少し作ります
・中間(青)は根元と毛先がキレイに繋がるように、丸みを作ります
・毛先(緑)はかなりしっかりと丸みを作ります。
そして
軟化のコントロールとアイロンのコントロールが成功すると
手で乾かしただけで、このような自然な内巻きに仕上がりになります。
■※新規のお客様で、すでに毛先が軟化具合90%を越えている場合は、内巻きにならない可能性が大
髪の毛は基本的に一度傷んだら、元には戻りません。
特に新規のお客様でご来店された時に
前の美容師さんが
90%以上の軟化具合で縮毛矯正してしまった場合、
赤い部分より下に丸みがほしくて頑張って縮毛矯正をしても、
丸くならないこともあります。
■もっとカールがほしい場合は、毛先にデジタルパーマをかける
縮毛矯正はアイロンの熱を使うので、
パーマをかける場合は熱を使うデジタルパーマが主流になります。
ただし、
縮毛矯正をしている髪の毛はパーマがかかりづらいことと、とても傷みやすく、パサパサになりやすいです。
阿武隈川は基本的にはパーマはオススメせず、縮毛矯正をしている方は【コテ】を使用する方が綺麗な仕上がりになると考えています。
■【まとめ】
ナチュラルな内巻きの縮毛矯正は、【毛髪診断】と【薬剤選定】と【アイロン操作】が鍵になります。
ご参考までに。
ちゃお!