こんにちは
縮毛職人
阿武隈川です。
■縮毛矯正のイメージをざっくりと共有する
まずは、こちらで縮毛矯正のイメージを共有していただけたらと思います。
今回は、この
チョコレートの形を変えるストレートアイロンについて。
■髪の毛はタンパク質で出来ているので、【卵と一緒】
髪の毛の8割はタンパク質で出来ています。
なので、
タンパク質の代名詞である【卵】を髪の毛に例えて、ストレートアイロンを施していく状態について、説明していきます。
■タンパク変性を理解し、【熱を入れすぎない】・【水分量の調整】
◆縮毛矯正をしたことのない髪の毛
基本的には、縮毛矯正によるストレートアイロンでの熱処理がされていないため、生卵状態になっております。
◆成功した縮毛矯正
成功した縮毛矯正では、髪の毛が【半熟】になり、硬すぎず、それでいてしっかりと形がつきます。
ここで、新しい形をつくります。
◆失敗or何度も同じ髪の毛に対して縮毛矯正(毎回毛先まで縮毛矯正)を繰り返している髪の毛
縮毛矯正は失敗したり、繰り返していくと【硬くなる】。
更に大失敗になると、【焦げる】ような状態になり、目で見て焦げてるわけではないですが、ボロボロの状態になります。
そして、当然1度硬くなった卵(髪の毛)は元通りにはなりません。
※毎回毛先までかけたいというお客様もいますが、しっかりと縮毛矯正がかかっている場合は、かけ直さない方が髪の毛のために良い
■アイロンは、【スライス】・【コーミング】・【テンション】・【毛束の厚み】が基本技術
キレイに縮毛矯正のアイロンをするコツは
- 【スライス】で、キレイに頭に線をひきます。
- 【ステム】で、髪の毛を引き出す角度を決めます
- 【コーミング】で、キレイに髪の毛を1本1本とかします。
- 【テンション】をかけて、髪の毛をピンと張り、髪の毛の中のタンパク質が移動する空間を確保します。(テンションかけすぎはダメージになります)
この工程を、キレイに丁寧に、素早く行うことが基本になります。
■アイロンは基本的に180℃
これは美容師からは賛否両論があるところでしょう。
阿武隈川は基本的には180℃でアイロンをします。
(ウエットアイロン時には、200℃)
180℃のアイロンでも大丈夫なように、【薬剤でのコントロール】と【毛束の厚みのコントロール】をしているから。
例えば、根元と違い、
毛先は、毛量が少ないことが多いです。
そのような場合は、
毛先は多めに集めて
毛先の量を根元と同じにすることで、コントロールします。
熱でコントロールするよりも、
薬剤や毛束の厚みでコントロールする方が綺麗に縮毛矯正する自信がある。
ということです。
■本当にダメージレベルが高いところには、アイロン温度を下げる
当然、ハイダメージ部分はアイロンの温度を下げます。
ただ、基本的にはしません。
やはり薬剤でコントロールをしているから。
■髪の毛の生え癖を見極める
このようにスライスをひいて
生え癖(生え方の癖)を見てみると
このようになっていることがわかります。
基本的に
ストレートアイロンは、生え方の癖通りに入れていきます。
なので、
普通であれば、髪の毛が落ちる位置である
赤い矢印通りに引っ張るところを
生え癖である青の方向通りに
髪の毛を緑の矢印に引っ張り、ストレートアイロンで根元から伸ばします。
そうすることで新しい髪の毛が生えてきたときに、髪の毛が折れないようにもなります。
※生え癖は至る箇所にあるので、面倒臭がらずに、細かく細かく生え癖に沿ってアイロンをする持ちの良い、扱いやすい縮毛矯正になります。
(時間短縮のために、生え癖を無視する美容師が多い)
■縮毛矯正のアイロンで髪型を造ることが出来る(カットとの連動)
薬剤で質感の調整をするのと同時に、
縮毛矯正時のストレートアイロンでも髪型を造ることが可能になります。
例えば、このショートスタイルのお客様も元々は癖がけっこうあるお客様です。
ここの髪の毛は、ここから丸みが欲しい。
ここの髪の毛は、ここまではボリュームを抑えたい。
などと、髪型に合わせて細かくアイロンすることで、
まるで縮毛矯正がかかっていないかのような、ナチュラルな仕上がりにすることが可能になります。
■【まとめ】縮毛矯正は、毛髪診断や薬剤選定・塗布が一番大事だが、ストレートアイロン技術も重要
キレイな形をつくるためのストレートアイロンは、かなり技術の差が出ます。
ご参考にしてみてください!
ちゃお!